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気ままにmusic★cafe
           森朋之の音楽トーク&コラム

音楽ライター

森 朋之 (もり ともゆき)

‘69年生まれ。
編集プロダクション勤務を経て、'97年頃から音楽ライターとしての活動をスタート。
音楽専門誌、フリーペーパー、音楽サイトなどに執筆中。
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chapter3 年度末はみんな忙しい!

既にお気づきの方も多いと思いますが、毎年2月から3月にかけて、大物アーティストのアルバム、ベスト盤がどんどんリリースされます。どうしてこの時期にリリースが集中するかというと、答えは簡単。そう、年度末だから、です。

つまり、「3月までに出せるものは出しちゃって、本年度の売り上げをできるだけ上げましょう」ということなんですよね、これが。

「今月、契約数が少ないな。月末までに何とかしなくちゃ…」と焦る営業マンとまったく同じ心理が働いているわけです(たぶん)。



それにしても、今年のリリース・ラッシュはすごい。
いま思い出せるだけでも、柴咲コウのベスト、ブリリアント・グリーンのベスト(「初めて1位を取りました!」とレコード会社の担当者が喜んでた)、 平原綾香のベスト、 AAA(トリプル・エー)のベスト、 平井堅のアルバム、 宇多田ヒカルのアルバム、 BoAのアルバム、 EveryLittleThingのアルバム、 aikoのアルバム……あ、aikoは4月の発売か。

これだけリリースが集まっちゃうと、ユーザーとしても「たまにはCDでも買おうかな。ヒッキーとaiko、どっちにしよう?」みたいなことになりがちだし、みんなで相談して発売時期を調整すればいいのになって思うのですが、そういうもんじゃないみたいですね、どうやら。

リリース前には当然プロモーション活動もあるわけで、そうなると音楽ライターの仕事も増えてくる。そう、この時期は我々にとって1年でいちばんの稼ぎ時なんです。


秘密(2008) aiko

しかも大物アーティストの取材が続いたりして、「緊張と締め切り地獄のダブル攻撃。ああ、胃が痛い、眠れない」って感じだったりもするのですが、巨大な成功を収めてるアーティストって、かなりの確率でトークも興味深いし、その人自体にものすごく魅力があって、それはそれで楽しみなんですよね。

たとえばaikoさん。今年デビュー10周年、素晴らしい恋愛ソングを数多く書いてきた彼女ですが、この人、記憶力がめっちゃくちゃ良い。

「あのとき彼氏と海に行って、こういうことでケンカして…」みたいなことを、はっきり覚えてるらしいんですよね、そのときの情景や感情もぜんぶ。

そういう記憶が何かのきっかけでポンと出てきて、それが曲につながることも多いとか。取材してても、「前はこんなこと言ってましたよね」とか細かいことをいろいろ覚えてて、驚かされました。


FAKIN'POP(2008)
平井 堅

平井堅さんも、インタビューがおもしろいアーティストのひとり。

誰もが認めるポップ・スターなのに、「不安でしょうがないです」とか「基本的にノミの心臓なので…」みたいなコメントがどんどん出てくる。

低姿勢とか謙虚を超えた、自虐的なまでのストイックさ、というか。

でも、リリースされる曲ではとんでもなく極端なことをやってて(いま放送されてる紅茶のCMのパフォーマンスを見よ!)、そのギャップこそが彼の魅力なんだと思います、きっと。

お二人のニューアルバム「秘密」(aiko)、 「FAKIN‘POP」(平井堅)も、本当に素晴らしい仕上がり。ぜひ聴いてみて!

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